4日間だけ好きと言って ロスタイム突入

次の日お昼に電話をした。

 

僕は朝から病院。体の調子が悪くて、朝から検査に行ってた。

 

そんな帰り道。

 

 

"モバイルバッテリー持ってる?"

 

 

 

 

 

?????

 

 

持ってるけど、、、

 

 

 

 

 

必死に冴えない頭を引っ掻き回して考えた。

 

 

なんだ。

なにが言いたいんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今から行くわ。

 

 

 

 

 

 

 

1時間以上かけて、彼女の待つ駅へ。

 

 

 

 

 

もはや、衝動的だった。

高校生のときか大学生のときにこんなに熱い恋愛をしたかどうかも定かではない。

 

お風呂がいつもの倍以上に速くあがれたのも、

きっとあの子に会いたくて。

 

 

 

 

3時間しかいれないから、

2人はすぐにカラオケに向かった。

 

 

 

 

 

それでも触れてはいけない。

 

 

それがルールだったから、30分くらいは部屋の隅っこ同士で話した。

 

 

 

 

 

 

 

触れたい。

 

 

 

 

 

 

気づいたら抱きしめてた。

 

 

 

 

 

 

 

4日間だけ好きと言って 夢のような横浜

その夜彼女の電話の声はとても落ち着いていた。

 

 

 

 

これはお兄さんにも失礼なことだから

会うのはやめよ?

 

 

 

 

 

この答えは、きっと僕と分かっていた。

 

 

いつか別れなきゃいけない

 

 

 

分かっていたけど、あまりに早すぎて、唐突で。

 

 

 

だけど、彼女の人生を考えたら僕はここらへんで身をひかないといけないのかなとも思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"でも、明日は会う"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

耳を疑ったが、

 

 

あえて平常心を装った。

 

 

 

 

 

 

 

次の日彼女の職場まで迎えにいき、2人で反対方向の電車に乗った。

 

 

 

 

 

 

19時に現地につき、

最近発売された超グラコロを頼んだ。

 

 

 

小雨が降る中、ホテルにたどり着きチェックインを済ませた。

 

 

 

シャワーを浴びた僕らは寝る時間を惜しんだ。

 

 

 

 

たくさん抱きしめて、たくさんキスをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お互いもうこれが最後の夜だとわかっていたから。

 

 

 

 

 

 

 

 

結局ほとんど寝ずに過ごした。

 

 

 

 

 

次の日は風が少し吹いていたが、ポカポカしている太陽の下、フェリーに乗った。

 

 

 

芝生に座り、色んな話をした。

 

 

 

 

 

 

このまま、この時間が止まればいいのに。

 

 

 

 

 

 

 

彼女を家に送る途中、バスまで時間があったから

 

 

 

寒いから、ということを理由にカラオケに行った。

 

 

 

 

ほんとにほんとに最後の時間だった。

 

 

 

 

 

 

 

僕はなんてことをしてしまったんだ。

 

 

 

 

 

 

彼女を離したくない。

4日間だけ好きと言って たまらず会いに。

12/21

 

昨晩電話をして、想いを伝えた。

 

 

本気であの子を、好きになってしまった

 

 

 

次の日は会議なのに、

 

 

朝から頭になにも入らなくて

 

 

 

お昼きたLINEをみてすぐ電話をかけてしまった。

 

 

 

 

 

まだ昨日の想いのままだった。

 

 

 

そんな安心感と一緒に

また一つ、いけないことを考えてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会いたい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと気づいたら帰りの電車ではなく、

その子の働く職場に向かっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと我に帰って、帰り道をさがす。

 

 

 

 

 

 

こんなに、好きになってたのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろん、妻と子供を愛してる。

 

 

けど、

 

 

 

 

 

彼女が好きだ。

 

 

 

 

 

 

戻せなくなった時計は、ずっとずっと

 

 

先を刻んでいく。

 

 

 

 

 

そして、僕たち次の日に会うことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝からドキドキが止まらない。

 

 

 

 

 

それは、今日会うから。

 

 

 

17時からのアポもあまり内容が入らなかった。

 

 

 

 

 

 

今日会えるから。

 

 

 

 

 

18:30

 

 

タクシーを捕まえて、急いで向かう。

 

 

 

本当なら10分で着くはずの道が

年末のせいで混んでいる。

 

 

 

 

 

早く会いたい。

 

 

 

 

20分後について、すぐに電話をかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

"見つけた"

 

 

 

 

 

その声と同時に彼女と目が合った。

 

 

 

 

 

ベージュの薄いコートに紫色のマフラー。

髪は少しパーマをかけていて、

人の心を掴むような眼でこっちを見ている。

 

 

 

 

 

 

 

 

気づいたら抱きしめていた。

 

 

 

 

 

きっと会いたくて会いたくて、

触れたくて触れたくて

どうしようもなかった。

 

 

 

 

 

もちろん、これがいけないことだってわかってる。

 

 

誰にとってもメリットにならない。

 

 

それが頭でわかってても

 

 

会いたいくらい好きになっていた。

 

 

 

 

バスまでの3時間、お互いの想いを確認するかのように腕を組んで、ほっぺにキスをしていた。

 

ただ、唇を重ねることは

しちゃいけないことだとわかっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでも僕らは想いを抑えることはできなかった。

4日間だけ好きと言って そして私は好きになった

26歳男性。
普段は普通の国内企業で働いてるサラリーマン。

 

 

 

 

全4話の物語。毎日連載していきます。

私の家はお見合い家系。


姉も兄も僕もお見合いをすることを義務付けられてる。
宗教みたいとか、古風だね、と周りから言われるけど、
特に嫌だと思ったことは不思議とない。

 

 

そんなとき、兄にお見合いの話が入った。
相手は僕もよく知るあゆちゃん(仮称25歳)。
地方公務員で働いてるバリバリのキャリアウーマンだった。

 

 

あの子はたしかにいい子だし、兄に合うかも!

親に相談された私は即答した。

 

 

そのあと2人のお見合い話はとんとん進み、
1ヶ月に1.2回のペースで会っているらしい。

 

 

そして私は12月になってから夜に時間ができたのもあり、そのあゆちゃんに兄との見合い話の相談やアドバイスをするようになっていった。

 

 

最初はもちろん義理の兄弟になる者として。
兄に幸せになって欲しい。
あゆちゃんにも幸せになって欲しい。

 

 

 

 

 

そう思っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


はずだった。

 

 

 

12/20 (月)

あゆちゃんは誘われていた飲み会に行くと言いだした。
そのことを聞いた僕はなぜか胸がしめつけられるような想いをした。

 

 

20時になってもLINEが返ってこない。

今日は18:30に電話すると言ってたから、なにかあったのかな。大丈夫かな。

 

 

 

 

 

 

僕はだんだんあゆちゃんにのめり込んでいく、もう1人の自分を発見してしまった。

 

21時を回って、
突然鳴り出した携帯。

 

 

 

画面をみると相手はもちろん あゆちゃん。


声を聞いて安心したのと、同時に
なにか違う感情が出てくるのを鮮明に感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


好きだ。

 

 

 

 

"最近誰よりもあゆちゃんのことが好きな気がする。"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

驚いたような反応のLINEが返ってきた。

 

 

んん?
んー。
ん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"私も好きですよー笑"

 

 

 

 

 

 

 

この
"ん"
だけで、なんとなく分かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

きっとあゆちゃんも僕が好きなんだと。

 

 

 


その夜

僕たちは想いを打ち明けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、それと同時に開けてはいけない扉を開けたんだと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


なぜなら僕は結婚しているから。
そしてあゆちゃんのお見合い相手は、僕の兄だから。。